- ころ
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ころ⇒ 炒(イ)り皮IIころ【子ろ】〔上代東国方言。 「ろ」は接尾語〕「子ら」に同じ。III
「昨夜(キソ)こそば~とさ寝しか/万葉 3522」
ころ【自】「それ自身」の意。 みずから。 他の語に付いて「ころだつ」「ころふす」などの形で用いられた。IVころ【転】(1)重い物を移動する時用いる丸棒。 物の下に置き, その回転を利用して動かす。 ごろた。 ころばし。(2)細くて短いたき木。(3)さいころ。Vころ【頃・比】(1)時間・時期を限定する語に付いて, だいたいその時であることを示す。 その時あたり。 時分。「幼い~の思い出」「あれは東京に住んでいた~のことだ」「紅葉の~にまたいらっしゃい」
(2)時節。 時期。 文語的な言い方。「~は六月, 雨の降る日」
(3)適当な時期。 潮時。 頃合い。「~を見計らう」
(4)大きさ。 規模。「宗砌云, 会衆の~は上手三人・下手三人・執筆の外, 下手二人と/兼載雑談」「雀の~は梟(フクロ)程ながよからう/咄本・昨日は今日」
(5)程度。 加減。「これお吉, 人の世話もよい~にしたがよい/浄瑠璃・油地獄(上)」
(6)「ごろ」の形で他の語の下に付いて, 接尾語的に用いる。 (ア)時を表す語に付いて, その前後を漠然と示す。「一時~帰る」「二月~できあがる」「一六〇〇年~」(イ)動詞の連用形に付いて, そうするのにちょうどよい状態である意を表す。 「桜は今が見~だ」「食べ~」(ウ)名詞に付いて, その面でほどよいの意を表す。 「年~」「値~」「手~」(エ)年・月・日などの語に付いて, かなり時間の経過したことを表す。 「年~も御祈りなどにつけ, 語らひ給ひけれど/源氏(夢浮橋)」「月~隠させ給ひける本意/源氏(夢浮橋)」
Japanese explanatory dictionaries. 2013.